ソルトルアー向け内部ウエイトプレートの試作加工|耐海水・塩害に強い「SUS316」をレーザー切断

| 素材 | SUS316 |
|---|---|
| 単価 | 20000円 |
| サイズ | 12X40 |
| 厚み | 1.0 |
| 枚数・個数 | 1個 |
| 所要時間 | 72時間 |
ポイント
「海釣り用ルアーの内部に埋め込むウエイトを作りたい」というご相談をいただき、試作プレートのレーザー切断加工を行いました。
ご支給いただいたデータは、魚のような滑らかな曲線外周に、細かな丸穴や角穴が連続する複雑なデザイン。
今回は「試作1個」「海水環境での耐食性」「今後の形状変更への対応力」という観点から、素材選定と加工を進めました。
素材選び:なぜ「SUS304」でも「真鍮」でもなく「SUS316」なのか?
ルアー内部に樹脂で埋め込む構造とはいえ、海中で激しい衝撃や水圧を受けるソルトルアーは、ラインアイの隙間や微細なクラックから海水が染み込むリスクが常にあります。
内部に閉じ込められた海水は酸素が供給されにくく、「隙間腐食」という非常に厄介なサビが発生しやすい環境になります。
| 比較項目 | SUS304 | 真鍮(黄銅) | SUS316(推奨) |
|---|---|---|---|
| 耐塩害・耐隙間腐食 | △ 海水滞留で孔食リスク | × 脱亜鉛腐食・緑青リスク | ◎ モリブデン添加で極めて高い |
| 比重(重量効率) | 約7.93 | 約8.5(やや有利) | 約7.98(十分な重量感) |
| レーザー加工性 | ◎ 安定 | △ 高反射材・コスト高 | ◎ 安定したクリーンカット |
| 総合評価 | コスト重視なら | 比重最優先なら | 長期信頼性・加工性のベストバランス |
当初は比重がやや重い真鍮も検討されていましたが、海水浸水時の耐食性と切断エッジの安定性を踏まえ、モリブデン(Mo)を含む高耐食オーステナイト系ステンレス「SUS316」をご提案・採用いただきました。
加工のポイント:微細な肉残しと滑らかな外周R
今回の形状は、外周の複雑な曲線に加え、内部に複数の角穴・丸穴が配置されたデザインです。
- 熱影響の抑制:
穴と穴の間の「細リブ」に熱が集中して溶け落ちないよう、ピアス条件と切断順序を最適化。
- 無酸化クリーンカット(高圧窒素切断):
エッジに酸化被膜を残さず、ドロスのないシャープな断面に仕上げています。後工程で樹脂を流し込む際の密着性向上にも寄与します。
金型不要!「まず1個」作れるのがレーザー加工の真骨頂
ルアー開発において最も重要なのが、現場でのスイムテストです。
- 水に浮かべたときの姿勢や浮力
- 沈下速度やフォールアクション
- フックやラインアイとの干渉
これらは実際に形にしてテストしてみないと分からない要素が多く、必ず「もう少し前側を重くしたい」「穴を広げて軽量化したい」といった微調整(トライ&エラー)が発生します。
プレス加工のような高額な金型代は一切不要。DXFデータをほんの少し修正するだけで、次のバージョンも即座に「1個だけ」製作可能です。このスピード感と小回りの良さこそ、レーザー加工が製品開発・試作に選ばれる最大の理由です。
お気軽にご相談ください
「新製品の試作で1個だけ作りたい」「図面はないがDXFデータならある」「塩害に強い素材で切り出したい」といったご要望にも柔軟に対応しております。材質選定から加工形状のご相談まで、お気軽にお問い合わせください。







