板厚0.1mmのリン青銅をレーザー切断|難削材・薄板加工のポイント
| 素材 | リン青銅 |
|---|---|
| 単価 | 3000円 |
| サイズ | 50φ |
| 厚み | 0.1 |
| 枚数・個数 | 5枚 |
| 所要時間 | 48時間 |
ポイント
精密機器や電子部品の小型化が進む中、**「リン青銅の薄板加工」**の需要が高まっています。
しかし、板厚0.1mmという極薄のリン青銅は、材料の調達から加工精度まで非常に難易度が高いのが実情です。
今回は、加工難易度の高い「リン青銅(0.1mm)」のレーザー切断事例と、その特徴について解説します。
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## 1. リン青銅とは?その優れた特性と使用用途
リン青銅(Phosphor Bronze)は、銅に錫(スズ)と脱酸剤としてのリンを加えた合金です。他の銅合金と比較して非常に優れた特性を持っており、多方面で採用されています。
### 主な使用用途
* **電子部品の接点・端子:** 導電率が高く、さらに「バネ性」に優れているため、コネクタの端子やスイッチの接点に最適です。
* **精密機器の回転軸・歯車:** 耐摩耗性が高いため、長期間の使用でも摩耗しにくい部品として重宝されます。
* **楽器の弦・リード:** 音響特性が良く、耐久性があるため、アコースティックギターの弦などにも使用されます。
* **工業用ベアリング:** 耐食性(腐食しにくさ)と強度のバランスが良く、過酷な環境下での部品にも採用されます。
## 2. 「厚さ0.1mm」のリン青銅加工が難しい理由
リン青銅は優れた材料ですが、特に「0.1mm」という極薄板の加工には、クリアすべき高いハードルが2つあります。
### ① レーザー切断の技術的難易度
薄板、特に銅系の材料は熱伝導率が高いため、レーザーの熱が周囲に逃げやすく、熱影響による**「歪み(ひずみ)」や「焼け」**が発生しやすくなります。
板厚0.1mmともなれば、わずかな出力設定のズレが製品を溶かしてしまうため、極めて繊細な出力制御(マイクロ加工技術)が求められます。
### ② 材料調達の難しさ
実は、0.1mmという板厚のリン青銅は、一般的には流通量が少なく、**手に入れるのが非常に困難な材料**です。
必要な時に必要な分だけ在庫を持っているレーザージョブショップは限られており、材料手配の段階で断られてしまうケースも珍しくありません。
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## 3. 当社の強み:0.1mmの超精密切断
当社では、独自の調達ルートと、薄板加工に特化したレーザー設備を揃えることで、以下の課題を解決しています。
1. **材料在庫の確保:** 入手困難な0.1mmのリン青銅を扱い、迅速な試作に対応。
2. **バリ・歪みの最小化:** 微細レーザー加工技術により、後工程(研磨など)を最小限に抑える高品質な切断面を実現。
3. **少量多品種対応:** 金型不要のレーザー加工だからこそ、1個からの試作や設計変更にも柔軟に対応します。
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### お問い合わせ
「他社で材料がないと断られた」「薄すぎて歪みが出て困っている」という設計・開発担当者様、ぜひ一度ご相談ください。
板厚0.1mmの限界に挑戦した高品質な仕上がりをご提供いたします。







