厨房壁面へのステンレス貼り施工——遠方のお客様へ「地元の業者」をご提案した理由

| 素材 | SUS304 2B |
|---|---|
| サイズ | 2500X2500 |
| 厚み | 0.8 |
| 枚数・個数 | 30枚 |
ポイント
例年であれば春先の3月ごろに多くなる「厨房の壁にステンレスを貼りたい」というお見積り依頼ですが、
この度、少し珍しい季節に遠方のお客様からご相談をいただきました。
今回は、北海道のお客様からのご依頼です。
壁面6面にステンレスを貼るという計画で、全体の面積が非常に大きく、使用するステンレス材の総重量は200kgを超える大型案件でした。
精密な計算とお見積もりを行った結果、今回は大変心苦しいながらも「北海道内のステンレス取扱業者様を探されるのがベストです」と正直にお伝えし、辞退させていただく形となりました。
プロの視点からなぜその判断に至ったのか、3つの理由を解説します。
地元の業者を推奨した3つの理由
- 高額な輸送コストと荷下ろしの壁
壁面に貼るステンレスは面積が大きいため、遠方への発送となると輸送コストが跳ね上がります。
また、今回はお客様から「1梱包あたり30kg以内に分けてほしい」とのご要望がありました。小分けにすることで配送件数が増え、さらに運賃が膨らむというデメリットが生じます。
- 材料の歩留まり(無駄)と施工手間の悪化
本来であれば、大きな定尺材(カット前の基準サイズ)から効率よく切り出すことで、材料の無駄(歩留まり)を抑え、現地の施工手間を減らすパネル設計が可能です。
しかし、「30kg制限」に合わせて細かく分割せざるを得ない場合、継ぎ目(目地)が増えて施工の手間がかかるだけでなく、材料のロスも多くなってしまいます。
- 地元ならではの柔軟な対応力(引き取り・荷下ろし)
近くの鋼材屋さんや加工業者であれば、自社便による柔軟な荷下ろし対応が期待できます。また、お客様自身でトラックを用意して「引き取り」に行けば、運送費を完全に浮かせることも視野に入ります。
「それでも」と言っていただけるなら全力で応える
コストや施工の手間を考えれば地元の業者様がベストであることは間違いありません。
そのため最初は上記のアドバイスをさせていただきましたが、一方でモノづくりの現場はタイミングや納期がすべてというケースもあります。
そこで私からは、「もしどうしても地元の業者が見つからない、あるいは絶望的に納期が間に合わないという状況であれば、コスト度外視の『納期最優先』という条件でなら喜んで対応させていただきます」という旨も同時にお伝えいたしました。
お客様が本当に困っているときに手を差し伸べられる存在でありたい。そのための技術と体制は常に整えています。
モノづくりの現場としてはすべてのご注文にお応えしたい気持ちは山々ですが、お客様のトータルコストや施工時のメリットを最優先に考えた結果、今回は「地元のネットワークを活用する」という選択肢をご提案させていただきました。
当社では、単に言われた通りに見積もるだけでなく、お客様にとって本当に利益になる配送方法やコストバランスを常に考えてご提案しております。







